最果ての燐光


獣の見た目をした正体不明の外敵・ヴァイスにより、孤立状態となった北海道。食物連鎖の頂点と自惚れていた人間は、突如現れた獣たちになすすべなく蹂躙される。外界との連絡は取れず、安否も不明。外敵に怯える日々を過ごしながらも、ささやかな幸福をこれ以上奪われないためにと生活の安全と抵抗のための戦闘手段を整えていく。

ヴァイスと同時期に現れた、唯一外敵に有効な攻撃力を持った少女たち。神が力を授けたとされ、彼女たちは巫女と呼ばれるようになる。

人間と巫女。戦いに身を投じ、ともに力を合わせてヴァイスの殲滅を誓ってから数十年。

未だ勝利は見えぬまま、不自由ない暮らしを確保した人間は、科学では証明しきれない異能の力を駆使する巫女を忌み嫌い、迫害するようになる。

主人公・東雲燐太郎とヒロイン・明神蛍を軸に、人類が化け物に抗う近未来ファンタジーです。

 

 

 

「もう後悔したくない。あの日と同じことを繰り返したりしない。そのためにも、これ以上誰一人として欠けることなくみんなで帰るんだ」