用語解説


ヴァイス

獣の姿をした正体不明の外敵。その形、大きさは様々で、多くは人間を容易く食らえるほどに大きい。稀にキメラのように複数の動物が入り交じったような姿をした個体も存在する。その瞳の色はどの個体も違わず赤に染められている。

人間を食らうために生きているような存在であり、人類の天敵。通常武器でも対抗出来るが、巫女の能力と比べると効率的な手段とは言えない。

 

 

巫女

科学で証明しきれない神秘の力を宿した少女たちのこと。なすすべなく蹂躙される人間のために神が力を授けたとされ、敬愛と信仰の意味を込めて巫女と呼ばれるようになった。優れた運動能力や各々の固有能力を駆使してヴァイスを効率的に屠ることが出来る。

特徴は能力を使用すると瞳が金色に染まること、その力を得る際には大切なものを失ってしまうこと、通常の人間と比較して短命であり、死期は誰にも予測不可能であることなどデメリットが大きい。しかし巫女として生きることに本人に選択肢はなく、突如としてその人生を受け入れざるを得なくなる。その瞬間は産まれた時、普通の日々を過ごしていた時など巫女によって様々。

未だ勝利は見えぬものの、安全を確保し、ささやかな平和を手に入れた人類にとって、正体不明の力を宿す巫女は恐怖の対象となる。信仰心などとうの昔に忘れ去られ、疑念、迫害の的となり、現在は普通の人間に紛れ、周囲の視線に怯えながら暮らし、影でヴァイスを狩り続ける地獄を強いられている。

 

 

異端

人々を襲う巫女のこと。元々巫女は人間を守護する存在だったことから。その数はけして少ないとは言えず、ヴァイスだけでなく異端による犠牲者も少なくはない。巫女が人々から忌み嫌われる原因のひとつである。

 

 

生活区と外周区

人々が不自由なく普通の暮らしを送ることが出来る生活区と、ヴァイスから人々を守る結界が施された壁に限りなく近い外周区。

壁に囲まれていると言えど、紛れ込んでくるヴァイスはゼロではない。そのため一番ヴァイスに近く、危険が潜んでいるのが外周区である。当然そんな場所に常人は近づかないため外周区は全体的に木々が生い茂っており、何十年も人の手が入っていない場所となっている。

 

 

コドモたち

幼くして巫女となった少女たちのこと。ほとんどが外周区に棄てられる。短命ながらも、高い治癒能力、回復能力でしばらく生き永らえることは出来るものの、勿論飲まず食わずではいくら巫女とて生存することは叶わない。それでも外周区に異臭がさほど漂っていないのは、紛れ込んできたヴァイスに捕食されるが故である。