登場人物


しののめ りんたろう

東雲 燐太郎

高校一年 15歳 身長173cm 誕生日3/21

主人公。一人称は「俺」。好きな食べ物はメロンパン。両親との3人家族。

巻き込まれ体質で、5年前に外周区でヴァイスに襲われそうになったところを幼馴染みの蛍に救われている。その際、蛍が重症を負ったことに責任を感じ、元々は気弱でびびりがちな性格だったが、蛍を護れるくらいに強くなると心に誓い、現在に至る。しかし根本的なところはあまり変わっていないため、急にくるドッキリ系が今でも苦手。

口は悪いが、手の届く範囲なら他人を絶対に見捨てない優しい心の持ち主。

とある日を境にヴァイスである狼が憑りつき、常人とはかけ離れた巫女に近い体質となってしまう。その能力を利用して影の狼を自由に操り敵を翻弄したり、周りの動きが遅く見えるため相対的に速く動くことが出来る。

人間を貪るヴァイスの力は巫女の能力とは段違いの出力を発揮する故に、使う度に精神のみならず身体を蝕むため戦闘後は頭痛に悩まされている。能力を使用する際にはヴァイスと同じ赤い瞳に変化する。主武装は拳銃SIG SAUER P226とサバイバルナイフ。

 

あけがみ ほたる

明神  蛍

高校二年 17歳 身長159cm 誕生日5/5

ヒロイン。一人称は「蛍」。好きな食べ物はハンバーグ。実家は神社で両親との3人家族。幼い頃燐太郎が親に禁止されて、公園で世話をしていた柴犬の次郎を飼っている。

明るく天真爛漫な性格で表情豊か。自身に関する色恋沙汰にはめっぽう疎い。ゆるキャラの「きのこ」と小さい子が大好きで、他人を疑うことが苦手。

5年前に燐太郎を助けた際に巫女となり、巫女の特性である超人的な回復力により辛うじて一命を取り止めた過去を持つ。失った大切なものは「燐太郎との記憶」。そのため幼馴染みではあるが、5年前より以前の燐太郎を全く知らない。固有能力は火で武器の日本刀に炎を纏わせ攻撃力を底上げする。

ひとりぼっちになることを誰よりも恐れているが、自身が巫女であることを隠して高校に通っているため、日頃から必要以上に人と近づくことを避けることを強いられている。特別仲が良いと言える友人がいない故に流行にも置いていかれがち。ただ成績優秀で誰もが認める美少女ではあるため、校内での人気は男女問わず高い。

 

 ふじの  しょうご

藤野 翔悟

高校一年 15歳 身長175cm 誕生日7/26

一人称は「オレ」。好きな食べ物は肉。両親と姉二人の5人家族。燐太郎のクラスメイトで親友。

基本的に面倒見が良く、空気を読んだ上でバカをやるムードメーカー。怒ることは滅多にないが、友人のためなら本気で怒ることが出来る優しさも持ち合わせている。

ただ学校の成績は壊滅的。運動神経と勘は良い。

蛍に憧れてはいるが、燐太郎と自分との気持ちの差を理解しているため、真剣に燐太郎を応援している。

人々を護るために戦う巫女を尊敬し、感謝しており、巫女を迫害する風潮をよく思っていない。少しでも彼女たちの助けになりたいと巫女のサポートのための訓練を正式に受けている軍人だが、経験不足のため、サポート面より単独戦闘力の方が高い。

まだ子どもの澪を常に気にかけており、彼女の無事を何よりも優先する。

所持する拳銃はデザートイーグル。

 

  さおとめ   しずく

早乙女 澪

10歳 身長140cm 誕生日12/22

一人称は「私」。好きな食べ物はパフェ。

歳の割にしっかりものだが毒舌。小学生とは思えない知識を持ち合わせている節もあるが、ぬいぐるみやお菓子作りが好きな歳相応の女の子。浮遊感が苦手。

雨の日に大切な両親を事故で亡くし、独り取り残され巫女として覚醒する。自暴自棄になり、宛もなく外周区をさ迷いヴァイスに襲われかけたところを燐太郎と蛍に救われる。

明神家に居候してから小学校に復帰するものの、やはりその体質から迫害されてしまったため、友人と呼べる同年代がいなくなった。以前のように通うことを既に諦めており、時折蛍に教えてもらいながら自力で勉強している。

固有能力は水で武器は槍。命の恩人である燐太郎と蛍のためにも1日でも早く戦闘に慣れられるよう頑張る努力家。

一見翔悟を煩わしく感じているように見えるが、口にしないだけで実は兄のように慕っている。

 

 さがえ   だいき

寒河江 大樹

高校一年 15歳 身長169cm 誕生日10/29

一人称は「俺」。好きな食べ物はお菓子全般。母親と双子の妹の羽海と3人家族。燐太郎と翔悟のクラスメイトで親友。

マイペースでのんびりしており、大抵の物事は深く考えない性格だが、ゲーム好きの羽海とよく勝負するため実は負けず嫌いでもある。燐太郎と翔悟に比べて自分だけ背が低いのも気にしている模様。ゲームセンターでは景品がお菓子だとどのタイプでも何故かすごく上手い。

警察だった父が異端である氷空の手により目の前で殉職している。そのため、異端だろうがなんだろうが関係なく巫女を憎悪しており、人間だと思っていない。氷空に対しては必ず復讐すると心に誓っている。

使用する拳銃は父親の形見であるグロック18C。民間人が使用できるのは自己防衛までだが、そのつもりは毛頭ない。所持するには軍人でも民間人でもライセンスが必要となるため、しっかり取得している。

 

 さがえ    うみ

寒河江 羽海

高校一年 15歳 身長160cm 誕生日10/29

一人称は「あたし」。好きな食べ物はいちご。大樹の双子の妹。高校は別だが、燐太郎と翔悟とは大樹を通じて仲良くなった。

大樹とは正反対によく喋る上、表情豊か。かなりのゲーム好きで、羽海についていけるのは普段一緒にプレイすることが多い大樹くらい。二人の腕についていけない翔悟はよく利用される。基本的になんでもやるが、特に好きなジャンルはRPGと音ゲー。

父親を殺されていることから巫女に対して苦手意識はあるものの、その瞬間を目の当たりにした大樹ほどの憎悪はない。日々巫女への恨みを募らせていく大樹を不安に思っている。

 はせがわ  ともはる

長谷川 智晴

24歳 身長180cm 誕生日7/9

一人称は「俺」。好きな食べ物は焼き鯖。大学入学と同時に実家を出て、現在は花梨と二人で暮らしている。燐太郎にとっては頼れる先輩のような存在。

性格は真面目で冷静沈着。飲み込みが速く、要領がいいため仕事は迅速にこなす。大学生の頃から自炊派で料理が上手い。普段はコンタクト。

大学時代、人々の巫女への接し方に疑問を持ち、巫女やヴァイスについて調べていた。外周区で現地調査をしていた際に花梨と出会う。その後生きるために生活区で盗みを働いていた花梨が人々に襲われ、瀕死の状態だったところを救い共に生活するようになるが、花梨が人間を信用していなかったためこの頃は生傷が絶えなかった。現在はお互い兄妹のように思っており、仲は良好。

使用する拳銃はベレッタM92FとH&K USPの二挺拳銃で短剣を扱う花梨を中距離からサポートする。人々に危害を加える異端と相対することを想定して近距離戦闘も可能。 氷空が生存、異端堕ちしていることを把握しているが、花梨には隠し続けている。

 

  たかなし   かりん

小鳥遊 花梨

16歳 身長156cm 誕生日9/3

一人称は「あたし」。好きな食べ物はオムライス。

先天性の巫女で実の両親から虐待を受け、後に外周区に捨てられた過去を持つ。日々生活区に赴いて盗みを働いたり、外周区に来た人間を襲撃して食糧を得るなどしながらなんとか命を繋いでいたが、妹として可愛がっていた氷空が外周区の劣悪な環境に耐えきれず衰弱。彼女のために生活区を奔走していた際に捕まり、瀕死状態まで追い込まれたところを智晴に救われている。その後動けるまでに回復した時に様子を見に行くと既に氷空の姿が無く、血痕だけが残っていたため、氷空は襲われ死亡したと思い込み、以来自分を責め続けている。

経験により荒んだ性格をしていたが、智晴が献身的に接し続けたことにより現在は本来の明るく素直な性格を取り戻している。料理は壊滅的で思ったことがすぐ顔に出る。学校には通っていないが智晴に教えてもらっている。

武器は短剣で固有能力は植物。草木を自在に操り急成長させることも出来、常に種を持ち歩いている。

 

 ひそら

氷空

15歳 身長155cm 誕生日10/16

一人称は「私」。人々を殺戮する異端。大樹の父親を殺害した張本人だが、自身が葬った相手の顔など一々覚える気はない。

先天性の巫女で、外周区に捨てられた過去を持つ。自身の名字は覚えていない。両親に恐怖心を抱かれつつ育てられていたが、幼い氷空にはわからず、捨てられたこともしばらく理解出来ていなかったため、その場で迎えを待ち続けていた。両親を捜しに生活区をさ迷っていたところを巫女であると言う理由で人々に襲われるが、見兼ねた花梨に救われ彼女を姉として慕うようになる。

花梨が自分を置いて帰ってこなかったことをひどく憎んでおり、花梨が後悔し続けていることを知りながら避け続け、嗤っている。

本来の固有能力は水だったが、現在は氷に変化している。武器は能力で作り出した細剣。殺傷力の高さから直接能力をぶつけたり、対象を凍らせることもある。勝負を仕掛けると自分好みの反応をする蛍がお気に入り。

 

  よた

与太

一人称は「私」。一度蛍に討伐されているはずが、燐太郎に取り憑いている狼型の黒いヴァイス。本来の名は別にあるのだが、かなり呼びづらい故にめんどくさくなった燐太郎がもじった。

燐太郎の能力の源であり元凶の一部。普段は燐太郎の影に潜んでいるが、ほぼ与太自身の力で実体化できる黒い狼の姿と、燐太郎の精神力を食らって実体化する本来の姿がある。

本来ヴァイスが人間に憑くことは不可能であるため、彼が燐太郎に憑くことが出来ているのは燐太郎の体質あってこそ。プライドが高く、犬扱いされると怒り出す。

特異体質である燐太郎を殺すのは他の人間より容易ではないため、内から食い潰す気で憑いている。おまけに与太の強さはヴァイスの中でも上位に食い込むため、燐太郎が能力を使用するとなると燃費が悪く、宿主の精神力・体力共に蝕む毒となる。人間を食らうヴァイスの力は非常に強力であるため、常に暴走するリスクを伴うのだが、与太にとっては「知ったことじゃない」。しかし獲物を横取りされることが嫌いであるため、雷坂のように燐太郎を始末する別の勢力が現れた場合には手を貸すこともある。

那美に対しては本能的に逆らえないと感じているため苦手。好物は山葡萄とタケノコ。

 

らいさか やくも

雷坂 八雲

高校二年 身長173cm

一人称は「僕」。蛍のクラスに転入してきた男子生徒。

直接会うのは転入してからが初めてだが、幼い頃の燐太郎と蛍を密かに知っている。成績優秀で運動神経も良いが、人と関わることを良しとしていない。それ故にクラスメイトからは苦手意識を持たれており孤立しているが、本人は全く気にしていない様子。蛍にだけは好意的な態度をとる。

誰にでも敬語を使う。飄々としており掴み所のない性格で、燐太郎とは壊滅的に相性が悪い。基本的に笑顔だが、それがより一層不気味さを引き立てている。

常人離れした戦闘力を得ており、燐太郎と同じく瞳が赤く変化する。眼鏡はそれを隠すため気休めの伊達で、武器はコンバットナイフ。

外周区に隠れ住むコドモたちを殺すことにも躊躇することなく、かと言って巫女を毛嫌いしているわけでもない模様。何故かヴァイスに標的とされることがあまりない。

 

  なみ

那美

見た目9歳ほど 身長125cm 誕生日8/29

一人称は「なみ」。外周区にて燐太郎たちに保護された幼女。明神家で引き取られている。

記憶喪失で自身の名前しか覚えておらず捜索願もなく、仮に捨てられていたとしてもあまりにも身なりが綺麗だったため謎が多い。誕生日も本来のものではなく、那美が燐太郎たちと出会った日を便宜上そうしているだけである。

燐太郎と燐太郎に憑いている狼型ヴァイスの与太が大好きで巫女が本能的に嫌い。特に蛍には普段からあまり近づきたがらない。

 

きくち   のどか

菊地 野土花

20歳 身長158cm 誕生日5/21

一人称は「わたし」。好きな食べ物はフレンチトースト。母親は身体が弱かったため野土花が産まれた際に亡くなっている。家は喫茶店で父親と二人暮らし。高校を中退し大学等にも通っておらず、たまに店を手伝う程度。

自由気ままでマイペースな猫のような性格。いじりがいがあってよそよそしい態度をしてこない人とイタズラが好き。知力、洞察力に長けており、興味のあることはとことん追究する。真理江とは従姉妹。

後天性の巫女で失った大切なものは「博人」。生活区にまで侵入してきたヴァイスに目の前で彼を殺されている。そのことを今でも引きずっており、高校時代の制服と博人からのプレゼントであるカーディガンを着続けているのはその現れ。現実から目を背ける人が嫌いで、己がその通りだと自覚はしているため自己嫌悪している。

特殊部隊の実力を昔から知っているため、巫女として活動することはあまりないが、いざと言うときは隊長を務められる実力を持ち合わせている。固有能力は土で武器はハルバード。

 

 あまの    みかぜ

天野 美風

19歳 身長162cm 誕生日2/7

一人称は「私」。好きな食べ物はうどん。野土花と真理江、従兄弟の博人は同学年。長女で、両親と弟妹の5人家族。

誰にでも優しく穏和な性格。小さい子の面倒を見ることに慣れている。戦闘が苦手そうな見た目に反してその実力は上位にのぼるため、真理江に高く評価されている。固有能力は風で、武器である弓矢の威力を増大させている。

失ったものは「音楽」。ヴァイオリニストとして有名だった過去を持つが、巫女に覚醒した時点で音楽を音楽として認識出来なくなり、音楽が聴こえず楽譜を見ても何も脳に入ってこなくなってしまいイメージも不可能となってしまった。

高校を中退しており、過去から離れられない野土花にその時の制服を着せられているが、美風本人は野土花のためにならないのではないかと思ってはいる。野土花の家である喫茶店でアルバイトをしている。

自分が辛くても表には出さず平気な顔をするタイプで、基本的に優しいが実は怒らせるとすごく恐い。

 

 くさかべ   ひろと

日下部 博人

高校二年 享年17歳 身長170cm 誕生日10/1

一人称は「俺」。好きな食べ物は野土花が作ったガトーショコラ。

野土花と同じ私立高校に通っていた。誰とでも仲良く出来るタイプ。クラスメイトの誰とも接する気のない野土花が気になり、適当にあしらわれてもめげずに話しかけ続けたことにより最終的に野土花が折れ、付き合うようになる。野土花のカーディガンのサイズが大きいのは、プレゼントした彼が少しドジだったため。

菊地の人間である野土花にも普通の人間と同じように、それ以上に大切に扱う博人が彼女の大切なものだったのは言うまでもなく、それ故に彼は命を落とすこととなった。野土花が巫女となってしまったことを彼に相談するか悩み続けていた最中の出来事だったため、彼は彼女が巫女であることを知らずに墓石の下で眠っている。

同い年の従姉妹である美風との仲も良かった模様。彼女のヴァイオリンを聴くことも彼の楽しみのひとつだった。

 

きくち   まりえ

菊地 真理江

19歳 身長158cm 誕生日11/27

一人称は「私(わたくし)」。好きな食べ物はスコーン。ありとあらゆる業界に精通し、グループ企業として名を馳せる菊地家の長女。兄が二人いる。野土花とは従姉妹で同い年。

人間関係における察知力や状況判断力、統率力に秀でており、自衛隊や警察とは異なる、外敵を専門とした対ヴァイス特殊部隊の司令官兼最高責任者を一任されている。人々から忌み嫌われる巫女を助け、導く、数少ない巫女の味方。巫女が普通の人生を送れない様々な障害を歯痒く感じており、巫女の特性なども神秘ではなく呪いだと考えている。しかしその呪いを少しでも緩和出来るよう奔走する努力家。

外敵を身に宿す燐太郎を嫌がる隊員がいることを承知の上で、彼を隊に招き入れた。巫女とも違う能力を持つ彼を救う手立てをこっそり探すものの、これといった策が見つけられずにいる。

巫女を人扱いしない人物が嫌いで、特に白い隊服の別組織はいつか組織を解体させたいと思う程に嫌悪している。